尼僧のお話。

月命日にお寺からお参りに来るお坊さんチームの中に、
女子のお坊さんがたま～にやって来るのですが。


とは言っても、
黒の法衣に袈裟を着用して、坊主だから頭を丸めているわけじゃなく、
ちゃんと髪の毛だって長いんです。




その女子のお坊さんが、今月はやって参りました。




いつもお坊さんが仏間の座敷に上がると、
ベイビーズが吼えまくって大変申し訳ないと思う私。

特にうるさいのがボスコ。
基本的にエルビーは来客者に吼えない派なのに、
なぜかお坊さんがやって来るとやたらと吼える。


もしかして・・・お寺だけに、見えない人達に吼えてたりするのかも！わはははは！

とにかく、女子のお坊さんが犬に気が付いて

「ワンちゃんがいらっしゃるんですね～！うちも飼ってたんですよ～♪」

と何やら世間話を求めてきたので、しょうがなく空気を呼んで
会話のキャッチボールを展開することに。









「そうですか、何て言う犬種を飼ってらっしゃたんですか？」と聞くと

「ダルメシアンで１０歳のおばあちゃんだったんですよ。」と。

ダルメシ子かぁ～・・ふむふむ。・・・・・で？・・・とは言いませんが、
「それは大きい子ですねぇ～！」と話を繋げると、



女子のお坊さんは、ダルが大きいので引っ張る力が強くて大変だったとか、
サンポに行くのは自分しか居なかったとか、
ウンチの大きさや、ゴハンの量まで
飼う大変さをたぁ～んまりお話しておりました。



これは坊主を忘れた、ただの犬飼の顔だな。（´ｖ｀）
などと思いながら話の続きを聞き入ると



話を聞いているうちに、いつ何で亡くなったのか聞いてみたくなり尋ねてみちゃいました。



「それが去年の冬だったんです。」と。




え～～～？！
まだ最近の話じゃないですか？！



しまった！愚問だった！と思いつつ
私がびっくりしている横で、話のツボを突いてしまったのか、
ボルテージの上がった女子のお坊さんが
亡くなった自分の愛犬に悪い事をしたと言う気持ちを語ってきたんです。



「死んだ原因がわからなくて医者に解剖を頼んだところ、農薬だったそうなんです。」

サンポの時にいつの間にか農薬の振ってある雑草を食べたんではないか？という診断。





急な愛犬の死に、かまってやる時間が少なすぎて
寂しい思いをさせてかわいそうだったと。

いつもサンポの時だけのコミニュケーションで、
日々の生活に疲れ、放ったらかしだった自分。
こんなに突然死んでしまうなんて悲しすぎる。

かわいそうで、かわいそうで後悔しか残ってないんです。
こんなことなら、もっと構ってあげればよかったと思うばかり。

自分の親が死んだ時よりも、悲しくて３日間泣き通しだったこと。
長く生きてきてあれほど泣いたことはナイ！と。




（おいおい・・・それは親もあんまりだろ！）と思ったけど、そこは置いといて！

遺体は火葬して動物霊園に埋葬してあるそうです。
骨は今も親の仏前に置いたまま、手放せないんだそうです。








お参りの前に突然始った「愛犬の悲しい話」。
所要時間はなんと１５分。
普通ならとっくにお参りも終わって帰ってるちゅーねん！
と思わず突っ込まずにはいられない。

こらこら！（－－；）

もちろん私だって他人事にしているわけでは無いんですよ。






私のベイビーズだって、今はこうして元気にしている姿が当たり前だけど、
１秒先はどうなるかなんてわからないし。

明らかに人間よりも短いその一生。
女子のお坊さんのように、突然の事故が起こるかもしれない。
病気にならないとも限らない。












そしていつかは寿命を全うする日が来るのだろう。

それは恐らく自分よりも早くやって来ることなんだろう。

きっとお坊さんの様に泣きじゃくってしまう。

だけど亡くなって初めて分かる気持ちが後悔じゃないように、

これでよかったね、と思えるように、

たっぷりのあいらぶを注いで、後悔しない時間を過ごしたいと思った日でした。







まったくしんみり。
なんまいだ～くりっく！
えいっ！ぷちっ







私のブログに「しんみり」は似つかわしくないのだ！

• 犬ばなし
• CM(5)
• 2007/10/05 Fri.